事業再構築補助金 第12回(7/26締切・上限額1.5億)を解説 事業再構築補助金 第12回(7/26締切・上限額1.5億)を解説

事業再構築補助金 第12回(7/26締切・上限額1.5億)を解説

事業再構築補助金 第12回公募の概要

事業再構築補助金は、事業者が新たな事業分野への進出や業態転換を図るための支援金です。第12回公募が現在公開されており、多くの事業者が注目しています。本記事では、第12回公募の概要や変更点、申請方法、提出書類、スケジュール、採択率、注意点などを詳しく解説します。

第11回からの変更点

第12回公募では、いくつかの重要な変更点が導入されています。以下に主な変更点をまとめます:
1. 枠や累計に変更がありました
2. 事前着手制度は原則廃止となりました。
3. コロナで抱えた債務の借り換えを行っている事業者に対して加点されることになりました。
4. 補助金額に関わらず、金融機関等から借り入れをして補助事業を実施する場合は、借入先の金融機関等による事業計画の確認を受けること。(前回までは補助金額3000万以上であれば借入がなくても金融機関等確認書が必要でした)
5. 事業終了後に行う事業化状況報告が、1年ごとから四半期ごとに変更されます

応募締切日

第12回公募の応募締切日は2024年7月26日です。この締切に間に合わせるためには、早めに準備を始めてください。遅くとも締切の1ヶ月前には支援者を決めてください。

申請方法

電子申請となります。インターネットを通じてパソコンで入力します。特段のITスキルは不要です。メールのやり取りができる方でしたら問題ありません。

口頭審査

書面審査後、口頭審査があります。出席できるのは法人代表者など社内の方の1名のみです。コンサルタントなど外部の方は参加できません。代行業者に丸投げしていると審査員の質問に答えられなくなりますので、必ず経営者ご自身が事業計画書の作成に積極的に関わって、何を聞かれても答えられるようにしておいてください。

代行業者にご注意

代行業者への丸投げは採択取り消しの危険性があります。公募要領5ページには「申請者自身による申請と認められない場合には、当該申請は不採択」と明記されています。
事業計画に関する注事項にも下記のように記載されています。
「検討やブラッシュアップのために認定経営革新等支援機関を含む外部機関の助言を受けることは差し支えございませんが、必ず申請者自身で作成してください。作成自体を外部機関が行うことは認められません」
全部代行してくれて負担がないのは魅力的ですが、ルールを破る前提で営業をかけてくる申請サポート事業者は、後々トラブルが多いので、よく見極めてからご依頼ください。

採択発表日

2024年10月下旬~11月上旬頃(予定)となっています。

採択後

採択後には交付申請手続きがあます。交付決定前に契約や支払いをすると、対象経費から外されてしまいますので、ご注意ください。

申請要件

申請には一定の要件があります。要件を満たすかどうかを最初に確認しましょう。

全枠共通申請要件

①事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること
②事業計画を金融機関等や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること
③補助事業終了後3~5年で、付加価値額が年平均成長率3.0~5.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること
*従業員一人当たり付加価値額でもOKです。年平均成長率は事業累計によって異なります

補助される金額と補助率

事業再構築補助金には複数の枠があり、それぞれに補助上限額、補助率、対象経費が異なります。以下の表にまとめました。
申請できるかどうかを自社に対する次の質問で判断してください。
①自社は中小企業か中堅企業か?
②補助金を充てたい経費は対象経費に入っているか?
*何を購入するか決まっていないとこの質問自体が成り立ちません。補助金はもらってから何を考えるのではなく、買うものや作るものを決めてから申請します。

枠や累計を判断するには、自社に対して次の質問を行ってください。
従業員は何人?→新たに行う事業は成長分野に該当するか?→大幅な賃上げは行うか?→コロナ融資の借り換えは行なったか?
以上の質問に答えが出たら、下記の表から、申請できる上限額と補助率が判定できます。

補助対象経費

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費、廃業費

申請方法と提出書類

事業再構築補助金の申請はオンラインで行います。申請に必要な主な書類は以下の通りです:
<<事業類型共通の提出書類>>
① 事業計画書
② 金融機関・認定経営革新等支援機関による確認書
③ 決算書(直近2年分)
④ ミラサポplus「ローカルベンチマーク」の事業財務情報
⑤ 労働基準法に基づく労働者名簿の写し
最低賃金類型に申請する場合は、最低賃金となる労働者の3か月分の労働者名簿
⑥ 固定資産台帳
※ 導入する機械装置等が既存の機械装置等の置き換えでないと確認するために使われます
⑦ 法人の場合:直近の確定申告書別表一及び法人事業概況説明書の控え
個人事業主の場合:直近の確定申告書第一表及び所得税青色申告決算書の控え
⑧ 新築の必要性に関する説明書(様式あり)
※建物の新築を補助対象経費に計上している場合

スケジュール

事業再構築補助金の申請には準備が必要です。以下は一般的なスケジュールの目安です:
1. 1〜2ヶ月前:専門家への相談、事業計画の策定
2. 2週間前:書類の最終確認、オンライン申請の準備
3. 1週間前:申請書類の提出、確認

応募の準備には時間がかかりますので、早めに専門家に相談することをお勧めします。1ヶ月を切ったら特急作業になりますので、支援が断られることもあります。

択率

• 第10回:30%
• 第11回:28%
採択率は比較的低めですが、適切な準備と計画で採択の可能性を高めることができます。

注意点

申請にあたっては次の点にご注意ください。
1. 事業計画の具体性:実現可能で具体的な計画が求められます。
2. 相見積もり:申請する経費には見積もりを3者から取って最安値を選ばなければいけません。
3. 財務状況の確認:決算書で財務状況が健全であることを示す必要があります。
4. つなぎ資金:補助金の入金は経費を全て払い終わってからですので、つなぎ資金が必要です。

支援者の選び方

補助金申請を成功させるためには、信頼できる支援者を選ぶことが重要です。以下のポイントに注意して支援者を選びましょう:
1. 実績:過去の採択実績が豊富な支援者を選ぶ。
2. 専門知識:事業再構築補助金に関する専門知識があるかどうかを確認する。
3. サポート体制:申請書作成から提出までのサポート体制が整っているかを確認する。

まとめ

事業再構築補助金第12回公募は、新たな事業転換をお考えの事業者様に最適な補助金です。金額も大きく、建築費が認められるなど、経費の範囲が広いのも嬉しいところです。一方で、累計や枠など申請要件が複雑で、必要書類もおおく、事業計画が再構築に該当するかなど審査の観点もおおくなっています。前回から採択率が大きく低下し、難易度はさらに高まりました。
採択の可能性を高めるには、周到な準備と専門家のサポートが必要です。早めの準備をお考えください。

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